1回目は単行本で、2回目は先日発売になった文庫本にて読了。
単行本全編をくまなくチェックして改稿したとのことで
作者のこだわりが垣間見える文庫版あとがき。
このあとがきの固すぎない文章は、
26歳の等身大の青年を思い起こさせ、
"何の賞も獲らずに小説を出せているのは、
僕がジャニーズだからと自覚しています。"
なんていう、やや自虐じみた文章は、本当に彼らしいなと思います。


著者と、小説の主要登場人物が待ち合わせでも使っていた
東急東横線の旧改札及びホームが、閉鎖され早いもので一年が経ちました。
ついに先日、完全に原型をとどめなくなったと、
渋谷で働く友人が寂しそうに話していました。
私自身も渋谷へのアクセスに東横線をよく使用しており、
あの独特なホームの造りには愛着があった物です。


http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB1500O_Y4A210C1000000/


渋谷から東横線の乗り換えが不便になり、使用する頻度が格段に減りました。
上記のリンクのように、JRからの乗り換えであれば、
恵比寿から日比谷線を使用して中目黒に出るし、
渋谷までのアクセスであればバスを使うほうが断然便利。


東京5輪の開催迄に整備は完了するとのことなので喜ばしい一方、
このさなかに小説の中の彼らのような青春時代を過ごす人々にとっては
あっという間に見ることのできなくなる景色というのは、
寂しい物ではないのかなと、感じました。
街並とその匂い、光の差し方、年々たくましくなってゆく街路樹の幹。
彼らの未来が明るい物であります様に。
彼らが多くの素晴らしい景色を目に焼き付け、生涯をおくれます様に。